しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

「いつもどおり」の有難さ

今朝の「NHKニュースおはよう日本」で、

西原春夫・元早稲田大学総長のお顔を、随分と久しぶりに拝見しました。

西原元総長は、昭和3年のお生まれで現在90歳。

私の父と同い年なのに、テレビで見るお姿は矍鑠(かくしゃく)とされていました。

私が早稲田大学法学部在学中は、西原元総長は確か法学部長をされていて、

学生に人気のあった「刑法総論」の講義を、一年間、真面目に受講したことを懐かしく思い出しました。


今朝のNHkの番組では、西原元総長がインタビューされる様子が放映されていました。

それというのも、昭和64年、平成が発表される2時間前に、西原元総長は総理大臣官邸に呼ばれ、

日本私立大学団体連合会会長として、「元号に関する懇談会」に参加されたとのことで、

30年前のその懇談会の様子を番組で語られていました。


元号の発表まで1カ月あまりとなるなかで、

「平成」という元号の選定経緯を当事者として明らかにされたことは、大変意義深いことだと思いますが、

それよりも強く私の印象に残ったのは、西原元総長が「平成」という時代を振り返って、

「戦争のない時代をおくることができたこと、これは大変なこと」、

「毎日がいつもどうりであること、これがいかに幸せか」、というお言葉でした。

(うろ覚えなので、間違っていたらゴメンナサイ。)


考えてみると、西原元総長と私の父の世代は、

生まれてすぐから、青年になるまでの約15年間、戦争一色の毎日だったのではないでしょうか‥‥?

それだけに、「いつもどおりであること」の有難さを、身に染みて知っている世代なのだと思います。

時代時代、世代世代で、それぞれ違った困難があるなかで、

次の新元号の時代も「平成」の時代と同じく、「いつもどおりが続いてほしい」、

西原総長のお言葉を噛みしめながら、そのように感じた次第です。