しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

学びたいという意欲

月日が経つのは早いもので、今日で1月も終わりです。

日経新聞で連載されていた

カルロス・ゴーン日産自動車社長の「私の履歴書」も、今日が最終回でした。

今回は、第21回から最終回までの名言を、次のとおり抜き出してみました。

ご覧のとおり、盛りだくさんの内容となっています。

 

『ブランド力の強化は持続的な成長のための最も有効な取り組みだ。

 私はよく、ターンアラウンド(再生)とリバイバル(復活)は違う、

 と言っている。ターンアラウンドは一時的に良くなることだ。

 それに対し、バイバルは企業が常に向上し続けることである。』

 

企業の強さは多様性の中に眠る。

 ただし、多様性を抱えているだけでは十分ではない。

 問題は、どうしたらそれぞれの力をひとつにまとめ、

 眠っているものを最大限に引き出すことができるかだ。

 経営者として私が目指すゴールは、いつもそこにある。』

 

ダイバーシティの経営は今後、経営者にとって重要な「素養」になる。

 色々な文化を受け入れられる組織は、

 それぞれの文化のいいところを享受することが可能になり、

 会社としても最善の結果を出すことができるからだ。』

 

企業に求められるのは好機を逃さないことだ。

 だが、もう一つ重要なのは社会貢献だ。』

 

父親として、子供には自立心をどう芽生えさせるかを常に考え、接してきた。

 1つは経済的な自立(financial autonomy)だ。

 4人ともすでに仕事を持ち、それぞれのキャリアを歩み始めている。

 2つめは知的に自立すること(intellectual independence)、

 つまり自分で考え、学ぼうとする意欲を持つことだ。

 そして、3つめが精神的に自立すること(emotional independence)。

 これが究極の自立かもしれない。

 子供たちには、無償の愛を与えるだけでなく、自身のアイデンティティーを保ち、

 物事を判断できるようになってほしいと思っている。

 私は経営者として、discipline(規律、しつけ)、focus(集中) という言葉を使うが、

 これは家庭にも共通していえることではないか。』

 

私が考えるリーダーの条件とは何か。1つは、結果を出せる人だ。

 トップはどんなに厳しい状況でも常に結果を出さなくてはならない。

 また、経営、組織の問題点をはっきりさせ、

 時には周囲が「右」と思っているところを「左」と言う必要がある。

 第2に、リーダーは人々とつながる能力を身につけないといけない。

 堅苦しい、冷たいなどの印象を持たれては話を聞いてもらえないし、

 部下たちの働く意欲も損なわれる。

 リーダーは「共感(empathy)」される能力を磨くべきだ。

 最後に、新しいことを常に学ぶ姿勢だ。

 ゼロエミッション(無公害)や自動運転、

 インターネットとつながる技術は進歩が著しい。

 自動車産業は今、転換期を迎えており、新しい技術や動きに精通し、

 行動していなければ、たとえどんなに結果を出すリーダーでも行き詰まる。』

 

生まれながらのリーダーなど存在しないと私は思う。

 リーダーは周囲からリーダーだと認識されないと、なれないものだ。

 私も1999年に日本に来た時は懐疑的に見られていた。

 信頼を得たのは、従業員との対話を欠かさず、ともに結果を出し、

 常に学び続けているからである。』

 

『私が日産を卒業したら、何をするか? 色々考えている。

 計画も色々あるが、人生は計画通りにはならないものだ。

 恐らく、子供や孫と過ごす時間が長くなるだろう。

 知的な活動にも積極的に参加していると思う。教鞭(きょうべん)をとるのもいい。

 ビジネスの経験を生かし、人をサポートする仕事にも興味がある。

 色々な企業、機関、組織から今でも依頼をいただくが、

 これ以上は仕事を増やせない。だが、いずれは可能になる。

 私の活力の源泉は常に「学びたい」という意欲である。』

 

私はグローバル化を信じている保護主義的な動きも出てきたが、

 グローバル化が止まることは、多分ない。

 我々はそこから得られる利益がいかに大きいかを常に訴え続けないといけない。』

 

う~む、なるほど……。

グローバルに活動されている方のお言葉には、一言一言に重みがあります。

ゴーン社長のこれらのお言葉のなかでも、強く印象に残ったのが、

『私の活力の源泉は常に「学びたい」という意欲です』という言葉です。

 

私も、余生の長短は、この際、度外視して、

常に学び続ける意欲を持ち続けたいと思っています。

『老いて学べば、即ち死して朽ちず』ですよね……。