今日24日の日経新聞電子版「私のリーダー論」に掲載された
『若きエリートこそ地方めざせ~再生請負人の人づくり』というタイトルでの
冨山和彦・経営共創基盤CEOへのインタビュー記事が勉強になりました。
冨山さんの印象深い発言を、以下のとおり書き残しておきます。
・経営者にとっても、お勉強はできないよりできたほうがいい。でも本質ではありません。
そこそこの大学に入れる力があればいいんです。
経営者に問われるのは、方程式に当てはめても答えが1つではない
難しい問題に対峙したときにどうするか、ということ。
試験には正解が用意されているけれど、
経営は情報が不完全な状態で意思決定しなければならない。
方程式を自分で組む力は、正解に効率的にたどりつく、という訓練だけでは身につきません。
・私はこれが本当の「地頭」だと思います。
経営が難しいのは、人間が最大の変数になってしまうことにあります。
環境は常に変わるから、一般的な方程式は当てはまらないし、
人間に対する洞察力がなければ判断を誤る。そもそも、方程式に当てはまるような仕事なら、
いずれ人工知能(AI)に置き換わると思いますよ。
・今の経営では、働き方改革の重要性が高まっており、
人事労務の知識やスキルは必須です。小さな会社でもいいから、
若いうちに(財務や人事といった各分野の最高責任者を指す)「CXO」として
意思決定の経験を積むことが、これからの日本の経営リーダーを育てる近道だと思います。
う~む、なるほど‥‥。
「方程式に当てはめても答えが1つではない難しい問題に対峙したとき、
情報が不完全な状態で意思決定することができる能力」というのが、本当の「地頭」なのですね。
この能力に欠ける私は、どう転んでも経営者になれないことがよく分かりました。
私とは違う若い世代の方は、意思決定の経験を積んで、
冨山さんがお勧めの「可能性のある地方」で、ぜひ活躍していただきたいものです。