先月、10月31日の朝日新聞一面コラム「折々のことば」は、詩人・長田弘さんの
「黒と白の鍵盤でできているアコーディオンとおなじに、
言葉は黒(文字)と白(紙)でできている。」という言葉で、
いつものように鷲田清一さんの、次のような解説がありました。
『「さまざまな色彩、微妙なニュアンスにみちみちた音の世界」が、
黒と白、2色の鍵盤から生みだされる不思議。
ピアノのみならず楽譜もそうだし、デッサンやクロッキーもそう。
そして書物。白い紙と黒い印字だけ。そこに世界がぎっしり詰まっている。
人類は乏しさに挫(くじ)けてはこなかった。詩人の随想集「私の好きな孤独」から。』
う~む、なるほど‥‥。
「書物は、白い紙と黒い印字だけけれども、そこには世界がぎっしり詰まっている」は、
とても含蓄に富んだ、鷲田さんらしい解説だと思いました。
ところで、余談ですが、アメリカ大統領選挙は、今日になっても勝者が決まりません。
こちらは「白」と「黒」ではなく、「青」と「赤」をはっきり決着させて欲しいものです‥‥。