しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

「神話」と「歴史」の戦い

愛媛新聞で随時掲載されている「レコンキスタの時代」、

昨日は前回に引き続き、ウクライナ史やスラブ研究の泰斗で、米ハーバード大ウクライナ研究所長の歴史家

セルヒー・プロヒー氏へのインタビュー記事で、

「帝国支配~民族の抵抗で必ず崩壊」というタイトルでした。

そこには次のような印象に残る言葉がありました。


『歴史を振り返ってみると、(どれほど強大でろうと)帝国は必ず崩壊し、終焉の日を迎えてきた。

 他国を力によって我が物にしようとする企ては、それに対する抵抗運動を生んだ。』

『私の考えでは、たとえロシアに軍事的に屈しても、ウクライナ人の「反帝国」感情は

 これから何世代にもわたって続く。ロシアがウクライナを支配できなくなるのは時間の問題だ。』

『ロシアには、戦死した兵士のひつぎや障害を負った若者が次々と帰還している。

 彼らはウクライナ人が自ら武器を取り、祖国のために戦っていることを知っている。』

『(終戦後のウクライナの国境を含め、今は誰も正確な答えを持ちあわせていない。)

 それでも確実に言えることがある。帝国は必ず崩壊し、終焉を迎えるということだ。

 この戦争は(「大ロシア」再興という)19世紀のイデオロギーに取りつかれた最後の戦争となる。』


う~む、なるほど‥‥。長い歴史を踏まえた上での考察は、とても説得力があります。

なお、記事には次のような解説もありました。

『4年目に入ったウクライナ侵略戦争は「為政者がつくり出した神話」と

 「人類が築き上げてきた歴史」の戦いでもある。』


「神話」と「歴史」の戦い‥。分かりやすい表現です。

できれば生きているうちに、「為政者がつくり上げた神話」が崩れ去る瞬間を、

この目で確かめてみたいです‥‥。