昨日は前回に引き続き、ウクライナ史やスラブ研究の泰斗で、米ハーバード大ウクライナ研究所長の歴史家
セルヒー・プロヒー氏へのインタビュー記事で、
「帝国支配~民族の抵抗で必ず崩壊」というタイトルでした。
そこには次のような印象に残る言葉がありました。
『歴史を振り返ってみると、(どれほど強大でろうと)帝国は必ず崩壊し、終焉の日を迎えてきた。
他国を力によって我が物にしようとする企ては、それに対する抵抗運動を生んだ。』
『私の考えでは、たとえロシアに軍事的に屈しても、ウクライナ人の「反帝国」感情は
これから何世代にもわたって続く。ロシアがウクライナを支配できなくなるのは時間の問題だ。』
『ロシアには、戦死した兵士のひつぎや障害を負った若者が次々と帰還している。
彼らはウクライナ人が自ら武器を取り、祖国のために戦っていることを知っている。』
『(終戦後のウクライナの国境を含め、今は誰も正確な答えを持ちあわせていない。)
それでも確実に言えることがある。帝国は必ず崩壊し、終焉を迎えるということだ。
この戦争は(「大ロシア」再興という)19世紀のイデオロギーに取りつかれた最後の戦争となる。』
う~む、なるほど‥‥。長い歴史を踏まえた上での考察は、とても説得力があります。
なお、記事には次のような解説もありました。
『4年目に入ったウクライナ侵略戦争は「為政者がつくり出した神話」と
「人類が築き上げてきた歴史」の戦いでもある。』
「神話」と「歴史」の戦い‥。分かりやすい表現です。
できれば生きているうちに、「為政者がつくり上げた神話」が崩れ去る瞬間を、
この目で確かめてみたいです‥‥。