『「噓には3つの種類がある。噓、大噓、そして統計だ」。
こちらはマーク・トウェインが英首相の言葉として紹介し、世に広まったとされる有名な寸言である。
ブラックボックスの印象がある統計には、時に不信の目も向けられてきた。
とはいえ複雑な現代の政策決定に、多様な統計データが不可欠なのは言うまでもない。』
今日の日経新聞一面コラム「春秋」に、このように書かれていました。
トランプ米大統領が今月1日、雇用統計の大幅な下振れを不正な操作だと決めつけ、
マクエンタファー労働統計局長の解雇を指示したそうです。
「開いた口が塞がらない」とは、まさにこんなケースに使うのでしょうね、きっと‥。
また、同じ日付、同じ紙面の「社説」では、次のように指摘していました。
『都合の悪いデータを出したから当局者を解雇するというのでは独裁国家と変わらない。
統計の中立性や継続性に重大な疑念をもたらし、経済政策の運営を困難にする行為と言わざるを得ない。』
さきほどのコラムでは、「論より数字 勘より統計」という2003年の統計標語を紹介していました。
この標語を読んで、『ファクトフルネス』(日経BP社)に書かれていた言葉を思い出しました。
・正確なGPSが道案内の役に立つのと同じで、事実に基づいて世界を見ることが人生の役に立つ。
・事実に基づいて世界を見ると、心が穏やかになる。
日本は、この事実を根拠づける「統計」が信頼できる国であり、
さらにその「統計」は、政治的中立が担保されている国であると信じています‥‥。