しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

テレビで本を深堀り

平日はテレビをあまり見ることのない私ですが、
お気に入りの番組はビデオに録画して、休日にまとめて見ることにしています。

そのお気に入りの一つが、NHK・Eテレの「100分de名著」です。
古今東西の名著を、25分番組4回・計100分で紹介する番組で、
毎週水曜日の午後11時から放送されています。

テレビテキストも毎月発売されていて、
このテキストと併用して番組を見ると、さらに理解が深まります。

さて、そのNHK・Eテレの「100分de名著」が、
地元愛媛新聞の「放送ウイークリー」という記事で、次のように紹介されていました。

孔子の「論語」やプラトンの「饗宴(きょうえん)」など
 手に取りづらい古典を、アニメや専門家のトークなど多彩な演出で見せる。
 永迫英敏プロデューサーは「題名しか知らない人もマニアも見るので
 〈こんなふうに読んだら?〉と、
 解釈にスパッと一定の角度をつけて見せています」と話す。
 粗筋や“さわり”だけでは「本の持つ豊かさを消してしまう」。
 史実や作者の人生を探り、読み解くヒントを提案していく。
 永迫は「失われた20年と呼ばれ、
 価値観がバラバラな今の日本だからこそ、先人の知恵が響くのでは」と語る。』

ちなみに、2011年のレギュラー化以降、最も反響が大きかったのは、
強制収容所での体験を記したフランクルの「夜と霧」だったそうです。

はぃ、そうですね。私も同様の感想を持っています。
特に、テレビテキストで読んだ
諸富祥彦・明治大学教授の次の言葉にはいたく感動しました。

『どんな時も、人生には意味がある。
 あなたを待っている〝誰か〟がいて、あなたを待っている〝何か〟がある。
 そしてその〝何か〟や〝誰か〟のためにあなたにもできることがある。』

このフランクルの「夜と霧」以外にも、
ドラッガーの「マネジメント」、「般若心経」、夏目漱石の「こころ」、
福沢諭吉の「学問のすゝめ」、アランの「幸福論」、松尾芭蕉の「おくの細道」
なども強く印象に残っています。

『テレビ番組で本を深堀り 読書の楽しさ演出』

先ほどの愛媛新聞には、このような見出しがありました。
記事が指摘しているように、
昔からテレビが本離れの原因といわれていますが、
テレビと本が共存共栄できる方法が、確かにあることを実感しています。

人と本をつなぐ番組が、もっと放映されることを期待したいと思います。

フランクル『夜と霧』 2013年3月 (100分 de 名著)

フランクル『夜と霧』 2013年3月 (100分 de 名著)