今日24日の産経新聞「産経抄」を読んで、
朝日新聞「天声人語」を担当した伝説のコラムニスト、
深代惇郎さんの生涯を描いた、「天人」という本が出版されていることを知りました。
さっそくアマゾンでこの本を概要を検索してみると、
本の正式な題名は『天人〜深代惇郎と新聞の時代』(後藤正治著:講談社)で、
次のような内容紹介の文章がありました。
『名文家しか書くことを許されない朝日新聞の名物コラム「天声人語」は、
「天に声あり、人をして語らしむ」の意〜人はそれを「天人」と呼ぶ。
新聞がジャーナリズムの中心にあった昭和に、「天人」執筆者として輝きを放ち、
惜しまれつつ早世した伝説のコラムニストがいた
〜多くの証言から描く人物ノンフィクション』
前にもこの日記で書きましたが、
私は、『深代惇郎の天声人語』と『続・深代惇郎の天声人語』の二冊の本を、
大学生の頃に愛読していました。
今でも自宅の書棚にあって、時々思い起こしたように読むことがあります。
二冊の本には、ところどころに赤鉛筆で線が引いてありますが、
本に掲載された数多いコラムの中でも
「忍びざるの心」、「竜治君の死」、「重い言葉」などが私のお気に入りのコラムです。
また、昭和50年11月1日に書かれたコラムは、深代さんの絶筆で、
「いつかもう一度、法隆寺を訪ねてみたい。」という、
おそらく叶えられなかった文章で終わっています。
さて、この歳になって、自分が若かった頃に、
深代さんの文章のどこが好きだったのかを考えてみると、
文章全体を貫く「正義感」と「人間味」にあったのではないかと思っています。
そして、若かった頃に、
理想の人物が備えるべきだと考えていた「正義感」と「人間味」は、
とうとう私自身の身に着くことがなかったと、振り返ってそう思います。
その「正義感」と「人間味」を少しでも思い起こすために、
必ず「天人」という本を購入して、
名コラムニスト・深代さんの「知性」の軌跡に触れてみたいと思います。
- 作者: 後藤正治
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2014/10/10
- メディア: 単行本
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