しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

ちょっとハードルが高い?

NHKテレビテキストの100分de名著『幸福論』(ラッセル)を読了しました。

番組指南役は、小川仁志山口大学国際総合科学部准教授でした。


バートランド・ラッセルの「幸福論」は、アランやヒルティの「幸福論」と並んで、三大幸福論と称され、

世界的に有名な名著です。この名著を記したラッセルは、イギリスの哲学者でノーベル文学賞受賞者。

核廃絶を訴えた「ラッセル=アインシュタイン宣言」で知られる平和活動家でもあります。

そんな彼が58歳のときに書いたのがこの「幸福論」です。』


番組HPでは、ラッセルとその著書がこのように紹介されていましたが、

そのラッセルは、「幸福の秘訣」をズバリ、次のように述べています。

『幸福の秘訣は、こういうことだ。あなたの興味をできる限り幅広くせよ。

 そして、あなたの興味を惹く人や物に対する反応を敵意あるものではなく、

 できるかぎり友好的なものにせよ。』


う~む‥‥、どうやらラッセルという人は、とてもポジティブな思考の持ち主のようです。

実際、ラッセルは自分が幸福になれた理由として、テキストでは次の三点を挙げていました。

①「自分がいちばん望んでいるものが何であるかを発見して、徐々にこれらのものを数多く獲得したこと」。

②「望んでいるもののいくつかを、本質的に獲得不可能なものとして上手に捨ててしまったこと」。

③「自分の欠点に無関心になることを学び」、「だんだん注意を外側の事物に集中するようになったこと」。


はぃ‥、とても大切なことを述べられていますが、

私のような凡人には、ちょっとハードルが高いような感じがしました。

それよりも、私はやはり、フランツ・カフカ

『将来にむかって歩くことは、ぼくにはできません。

 将来にむかってつまずくこと、これはできます。

 いちばんうまくできるのは、倒れたままでいることです。』や、

相田みつをさんの

『つまづいたり ころんだり したおかげで

 物事を深く考えるようになりました‥‥』といった世界観の方に親近感を覚えます。

なにせ、世渡りが下手ですから‥‥。