しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

欲求不満の原因は?

マックス・ウェーバー ~ 近代と格闘した思想家」(野口雅弘著:中公新書)を読了しました。


最後まで読み通すのに忍耐が必要な本でした。

私の理解不足が最たる要因ではありますが、何が書かれていたのか、

読み終わった後も、その内容をほとんど思い出すことができませんでした。

欲求不満を抱えたまま「あとがき」まで読み進めると、

「本書の特徴」について、著者による次のような記述がありました。


『‥‥第二の特徴は、同時代・非同時代を問わず、比較的多くの関連する人たちに触れながら、

 ウェーバーの生涯と思想を描こうとした点である。

 別の言い方をすれば、本書はウェーバーのテクストを丹念に、

 ゴリゴリと読み解いていくという形の「ウェーバー研究」や「ウェーバー学」ではない。

 ウェーバーが著作で言及するプラトンレンブラントマルクストルストイイプセン

 同じ時代を生きた森鴎外、ウォルター・リップマン、フランツ・カフカ

 ライナー・マリア・リルケ、クルト・ジンガー、トーマス・マン、スコット・フィツジェランド、

 あるいは彼のテキストを参照しながら考えたカール・シュミット、マックス・ホルクハイマー、

 エーリッヒ・フロム、ダニエル・ベル、丸山眞男、デイヴィッド・リースマン、

 ロバート・ベラーなど、かなり幅広い人が本書は出てくる。

 ロールズアーレントといった、ウェーバーとは相性が悪い政治理論家も登場する。

 こうした気の散った書き方は、個々の論点の説明不足につながり、表層的な記述につながる。

 そうしたお叱りを受けることになるだろうとも思っている。

 しかし、いかにウェーバーを読むかが難しくなっている今日、

 このような仕方でウェーバーをめぐる知的連関をスケッチしてみることは意味があると考えた。』


う~む、なるほど‥‥。「気の散った書き方」ですか‥‥。

ちょっと欲張りすぎたのかもしれませんね。欲求不満の原因がようやく分かりました。