最近、新書の名著を2冊、読み終えました。
『生物と無生物のあいだ』(福岡伸一著:講談社現代新書)と
いずれも岩波書店「図書」(臨時増刊2018)の「はじめての新書」で、評価が高かったものです。
福岡ハカセの本を読むのは、『ルリボシカミキリの青~福岡ハカセができるまで』(文春文庫)以来で、
いずれの本も、難しい学問的なことを平易に分かりやすく書かれていて、
しかも文章が小説家やエッセイストのようにとってもお上手で、読者に訴える力があります。
また、堤さんについては、確か2018年に、NHK Eテレで放映された
「100分deメディア論」での論客ぶりが強く印象に残っています。
今回読んだ本では、教育や医療を、新自由主義という錦の御旗で民営化してはならないこと、
その現場に格差や競争を導入してはならないことが、痛いほどよく分かりました。
まるで宇沢弘文先生の「社会的共通資本」を読んでいるかのようでした。
ちなみに、岩波書店「図書」(臨時増刊2018)の「はじめての新書」は非売品ですが、
こちらも「隠れた名著」だと思います。