しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

新書の名著を読む

最近、新書の名著を2冊、読み終えました。

生物と無生物のあいだ』(福岡伸一著:講談社現代新書)と

『ルポ 貧困大国アメリカ』(堤未果著:岩波新書)の2冊で、

いずれも岩波書店「図書」(臨時増刊2018)の「はじめての新書」で、評価が高かったものです。


福岡ハカセの本を読むのは、『ルリボシカミキリの青~福岡ハカセができるまで』(文春文庫)以来で、

いずれの本も、難しい学問的なことを平易に分かりやすく書かれていて、

しかも文章が小説家やエッセイストのようにとってもお上手で、読者に訴える力があります。


また、堤さんについては、確か2018年に、NHK Eテレで放映された

「100分deメディア論」での論客ぶりが強く印象に残っています。

今回読んだ本では、教育や医療を、新自由主義という錦の御旗で民営化してはならないこと、

その現場に格差や競争を導入してはならないことが、痛いほどよく分かりました。

まるで宇沢弘文先生の「社会的共通資本」を読んでいるかのようでした。


ちなみに、岩波書店「図書」(臨時増刊2018)の「はじめての新書」は非売品ですが、

こちらも「隠れた名著」だと思います。