しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

素質を活かす術

先日、アマゾンの「Prime Video」で、高校生の時に観た「007ダイアモンドは永遠に」を視聴しました。

久しぶりの鑑賞でしたが、初めて観た時のような感動はありませんでした。

それに引き換え、同じ007シリーズでも「ロシアより愛をこめて」は、今も変わらぬ魅力があると思います。


それはさておき、映画の中で、ボンドの宿敵・ブロフェルド(世界規模の犯罪組織スペクターの首領)が、

フランスの文学者、ラ・ロシュフコーの「謙遜は悪質な自惚れだ。」という言葉を引用していることに

今回初めて気が付きました。高校生の時には、何も考えることなく聞き逃していました。


改めて、「ラ・ロシュフコー箴言集」(岩波文庫)を紐解いてみると、

こうした直接的な表現は見当たりませんでした。

たぶん、「謙遜は、誉め言葉を固辞するように見えるが、

実はもっと上手に誉めてもらいたいという欲望に過ぎない。」を指しているのではないでしょうか‥。


さて、話は変わりますが、今日、自民党総裁選が行われ、

河野太郎さんとの決選投票の結果、257票を獲得した岸田文雄政調会長が新総裁に選出されました。

ほぼ同時期に、同じ大学の同じ学び舎(8号館)で学んだ者の一人として、とても嬉しく思います。


その岸田さんが、今回の総裁選で何度も強調したのは、「国民の声を聞く力」だったとのこと。

さきほどの「ラ・ロシュフコー箴言集」には、次のような箴言があります。

『偉大な素質を持つだけでは十分ではない。それを活かす術が必要である。』

『傑出した資質を持っているからその人は偉いと考えてはならない。

 彼がその資質をどう活かせるかを見るべきである。』


岸田新総裁・新総理には、「国民の声を聞く力」という素質・資質を、

主張されてきた政策の着実な実行に、十二分に活かしていただくことを期待したいと思います。