孫娘が、夏休みの宿題である読書感想文を書くために町立図書館から借りてきた
『しずかな魔女』(市川朔久子著:岩崎書店)という学校課題図書の返却を、妻から依頼されました。
それほど厚くない本で、パラパラとページをめくって拾い読みしていたところ、
なんだか面白そうなので、結局、数時間かけて最後まで読み切ることになりました。
ちなみに、本のカバーには、次のような紹介文があります。
『草子(そうこ)は、はじめて図書館でレファレンスを希望した。
〈「しずかな子は、魔女に向いている」という文章の出てくる本を探しています〉
やがて司書の深津さんから渡されたものは、白い紙の束。
それは、ふたりの少女のまぶしい、ひと夏の物語だったーー。』
さて、この本の中では、ひかりのおばあちゃんであるユキノさんが言った
「よく見ること。そして考えること。」という言葉が印象に残りました。
そして、手紙や小説、物語といった、その人の「思い」などを文字(言葉)にしたものには、
知恵や技術、過去や未来、時空を超えた場所などが広がっていて、それこそが「魔法の書」であること、
さらに、こうした「豊饒な世界」を文字に変換して、人に喜びや感動を与えられる人こそが、
「しずかな魔女」ではないかと、66歳の私なりに解釈・理解した次第です。
なるほど、課題図書として選定されるのは、本書のような良書なのだなと、納得しました。
はて、孫娘はこの良書を読んで、どんな読書感想文を書いたのかしら‥?
「思い」を「文字」に変換して、「しずかな魔女」になれることができたかな‥‥?