松山市道後公園の桜は既に開花したのに、今日散歩に出掛けた松前公園の桜は、まだ蕾のままでした。
松前町は松山市の隣町で気候に大差はないはずなのに、いったいどうして‥?
さて、『親鸞(全6巻)』(五木寛之著:講談社)を読了しました。
(激動篇と完結篇は町立図書館で借りました。)
五木さんの長編小説を読むのは「青春の門」以来のことでしたが、抜群に面白かったです。
五木さんは完結篇の「あとがき」で、次のように述べられていました。
『この作品は、典型的な稗史(はいし)小説である。正確な伝記でもなく、格調高い文芸でもない。
あくまで俗世間に流布する作り話のたぐいにすぎない。』
しかし、この作品には、親鸞の「魅力的な人物像」や「多難な経歴」はもちろんのこと、
「歎異抄」の第二条、第三条(悪人正機説)、第五条、第九条、第十三条などの内容、
つまり、親鸞の思想、浄土真宗の教えそのものが、物語のなかにさりげなく組み込まれています。
「西田幾多郎」、「司馬遼太郎」、「吉本隆明」、「遠藤周作」、そして「梅原猛」など、
近代知識人を魅了してきたと言われています。
親鸞と歎異抄は、なぜ今日まで多くの人々の心を魅了するのか‥?
その答えを見出せない未熟な私の「魂の放浪」は、まだまだ続きそうです‥‥。