NHKプラスで視聴したETV特集「昭和天皇 秘められた終戦工作」は秀逸な番組でした。
番組の中では、一橋大学名誉教授で東京大空襲・戦災資料センター館長、
吉田裕(ゆたか)さんの次のような言葉が特に印象に残りました。
『‥‥情勢が決定的な局面が訪れるのを待っている。そういう意味では待機主義というか、傍観主義というか。
それは原爆投下とソ連参戦、そのいわば外圧を利用するような形で戦争終結に持ち込む。
ずっとその状況の推移を見守っている。そのために最終的な決断が遅れる。
遅すぎた聖断ということになる。』
『‥‥退位論についても、十分に戦争の責任について認識したりする場が東京裁判以外にない。
自前の議論をする場ができなかった。
それが(昭和天皇の)いろんな退位論が不発に終わる一つの背景にあるように思う。
一番大きいのは「国民不在」ということ。完全に蚊帳の外に置かれていて、まったく情報がない。
密室の中で一握りの人々が携わっていた。それが突然8月15日で戦争終結、茫然自失として敗戦を迎える。
敗戦という戦後史の初発のところで受け身の対応とならざるを得ない。』
う~む‥‥。(沈黙)
「終戦工作」について番組を視聴して初めて知ったことが多かった、逆に言うと知らないことばかりでした。
いったい私は、学校の歴史の授業で何を学んできたのだろう‥‥?(反省)