しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

明日の私、私の明日

先月に「カンブリア宮殿」で放映された

千葉県房総半島のローカル線「いすみ鉄道」の再生秘話は、

とても示唆に富む内容でした。

 

全国のローカル線は、少子高齢化や過疎化の進展で、

おそらくどの路線も赤字経営ではないかと思います。

ところが、「いすみ鉄道」は、鳥塚社長の斬新なアイデアと考え抜かれた戦略で、

利用者が減り続けていた「地域の足」としての鉄道を

「観光列車」に衣替えすることで、売り上げを着実に伸ばしているとのことでした。

 

私が一番感動したのは、地元の高校生がトイレや駅舎を清掃したり、

沿線の中年男性の方々や鉄道マニアが「応援団」を結成して、

駅弁を販売したり、駅前広場を整備したりして、

自主的・献身的にに路線を守っていこうとする姿でした。

「地域の人が守りたいのは風景ではないか」という

村上龍さんの言葉にも納得できるものがありました。

全国のローカル路線にも「明日」があることを確信できるような番組でした。

 

「明日」に関する話題をもう一つ。

毎週日曜日に掲載される愛媛新聞の「道標」欄は、

愛媛県出身の著名な方々が、毎回交代で執筆されているコラムです。

昨日8日の同欄は、四国中央市出身で

絵本作家・詩人の石津ちひろさんが執筆を担当されていました。

 

石津さんは、毎年、東日本大震災被災地・気仙沼を訪問されていて、

コラムでは南気仙沼小三年生の教室で行われた授業で、

「あした」という詩をみんなで一緒に朗読したことが紹介されていました。

この詩は短いけれども、読んだ瞬間に心の琴線に触れましたので、

この日記に書き残しておこうと思います。

 

あしたのあたしは あたらしいあたし あたしらしいあたし

あたしのあしたは あたらしいあした あたしらしいあした

 

「ひらがな」で、わずか50文字の詩ですが、

言葉にはものすごい力があるのだと感じました。

明日の私と私の明日にも、なんだか希望と勇気が湧いてくるようです。

不思議な感覚です……。