今日17日の日経新聞「文化」欄の下段に、
三越伊勢丹の「this is japan 季節と踊る」という広告が掲載されていて、
そこには「数へ日」(かぞえび)についての、次のような味わいのある文章がありました。
『気がつけば、今年もあとわずかです。
そんな時期にも、日本最北端の酒蔵では今日も仕込みに余念がありません。
凍てつく中、蒸し上がった酒米がもうもうと湯気を上げています。
北の果ての寒仕込みならではの清浄な気が漂い、きりきりと旨い酒を醸す準備は万全です。
この酒蔵がある北海道・増毛のみならず、日本全国、年の瀬は何かと気忙しい日々が続きます。
子供のようにもういくつ寝ると、と指折り数えるほど無邪気ではいられませんが、
来る来年こそ、よき年であるように願わずにはいられません。』
子供の頃、「12月」は私にとって、一年のうちで一番魅力にあふれた月でした。
誕生日とクリスマスには母が買ってきてくれたささやかなケーキを家族で食べ、
この文章に書いてあるように、何かと楽しみなお正月が来るのを、指折り数えて待っていました。
大人になってからも、ユーミンの「12月の雨」を聴くと、不思議と心がワクワクしたものです。
ところが、いつの間にか、次第次第に、そうした高揚感も失せてしまったように感じます。
ここ数年は、仕事をしている一週間はとても長く感じるのに、
一年という月日はあっという間に過ぎてしまい、
そのたびごとに、確実に老いてゆく父と妻、そして自分自身を実感しています。
先ほどの「12月の雨」には、
『♬ 時はいつの日にも 親切な友達 過ぎていく昨日を 物語に変える』
という歌詞があります。
まぁ、確かに、良いことも悪いことも、時が過ぎてしまえば懐かしい友達みたいな存在となり、
年を取るということは、また一つ自分の「物語」が増えるということなのかもしれません。
「冬至」を間近に控えての雑記・雑感でした‥‥。
明日は大学OBとの懇親会がありますので、この日記はお休みします。