今日からゴールデンウィークです。
今日はよく晴れて、出掛けるには絶好の天気だったのですが、
私の今の勤め先は、あいにく(?)年中無休……。
ゴールデンウィークや年末年始は、営業部門は「稼ぎ時」なのです。
総務部門に在籍している私も、今日の昭和の日をはじめ、
ゴールデンウィーク中の祝日はすべて出勤することになっています。(トホホ…)
さて、嘆き節はこれくらいにして、
「熊本地震のコラム 被災地思う心、響いたか」というタイトルの記事でした。
池上さんは、新聞のコラムは不特定多数の読者向けなので、
今回の熊本地震についても、被災地だけに向けた文章というわけにはいかないとして、
「地震発生の報を聞いて、新聞各社のコラムニストたちが何を書いたのか」
を「検証」されています。
池上さんの「検証」の結論は、要約すると次のようなものでした。
なお、池上さんは、新聞のコラムは読者に「おや?」と思ってもらう
書き出しによって立ち寄ってもらわなければ、
忙しい読者は素通りするので、「いわば店頭の客寄せ看板のようなもの」
と述べられています。
・毎日新聞「余録」
コラムの書き出しが「臘子鳥(あとり)が天を覆って」という
難解な漢字で始まっていて、「奇をてらって客を逃す」というタイプ。
書き出しは分かりやすいが一般論で終わっていて、
「看板につられて入ったが満足できないまま店を出る」という印象。
・日経新聞「春秋」
地名の紹介に松本清張の小説を持ち出す必然性が感じられないが
読み進めると被災地の人たちへの思いが感じ取れ、余韻を残して店を出る。
・読売新聞「編集手帳」
「豊臣秀吉の怒りを買って閉門中の加藤清正が伏見城に駆けつけ、
秀吉を背負って脱出する」という意表を突いた書き出しに始まり、
「故郷の被災地を遠く離れて暮らす人のなかには、
清正のように駆けつけたくてもかなわず、肉親や友人の安否に身もだえしながら
テレビの臨時ニュースと共に夜明かしした方も多かろう」で終わる文章。
これが被災者やその関係者に寄り添った文章というもので、
これを味わった客は、次もこの店に立ち寄ろうと思う。
う~む、なるほど……。
コラムで名文を書くのが、いかに難しいのかがよく分かります。
読売新聞の竹内政明コラムニストも、
ライバル紙の朝日新聞の紙面で、池上さんからお褒めの言葉をいただくと、
さぞかしこそばゆい思いをされているのではないでしょうか……。
そういえば、職場が変わったこともあり、
最近は、読売新聞のコラム「編集手帳」を紙面で読むことがなくなってしまいました。
できれば、読売新聞も朝日新聞のように、デジタル版のうち数本だけでも
無料で閲覧できるようにしていただければと思います。
そうすれば、「編集手帳」という「名店」に入って、
「美味しい文章」を「味わう」ことができるのですが……。