今日2日の日経新聞「こころの健康学」は、『思い切った行動で道開く』というタイトルでした。
このコラムの執筆者である認知行動療法研修開発センターの大野裕先生は、
30年以上前にアメリカに留学した際には、
もともと自分は不安を感じやすかったけれども、
これから先に何が起こるかわからないという状況は不安だったと
当時を振り返られたうえで、次のようなことを述べられていました。
『このように先がわからない状況では、どうしてもよくない可能性を考えがちになる。
不確実な状況で生き抜くために、よくない可能性を考えて対策を立てないといけないと考えるからだろう。
それに私の場合、一応は英語の勉強をしていたといっても、会話できる自信はない。
留学先の人たちに受け入れられるのかどうかもよくわからない。
心理的には、不安には3つの要素が影響すると考えられている。
危険を過大評価し、自分の力を過小評価し、
さらに周囲からの支援を過小評価すると不安は不必要に強くなる。』
そして、この文章に続いて大野先生は、「思い切って行動すれば道が開ける」と述べられていました。
う~む、なるほど……。「不安」というものの本質がよく分かります。
私の「小心」「精神的軟弱さ」は、
まさにこの「不安の3つの要素」がフルセットで影響しているのだと思います。
ところで、大野先生の「こころの健康学」を、久しぶりにこの日記で取り上げました。
日常の精神的な変動は、自分自身ではほとんど気がつかないものですが、
ひっょとしたら、カフカの『絶望名人カフカの人生論』(新潮文庫)を読んでから、
心のどこかで「不安と上手く付き合おう」と思っている自分がいるのかもしれません‥‥。
その一方で、「思い切って行動すること」が、なかなかできない自分がいます。(トホホ)
これじゃあ、道は開けませんよね‥‥(苦笑)