しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

再生への道のり

昨日27日の朝日新聞一面コラム「天声人語」に、

フォークデュオ「ビリー・バンバン」のことが書かれていました。

最初は要点だけ抜粋してこの日記に書き残そうと試みたのですが、

割愛する箇所がないほど心に沁みる内容だったので、その全文を次のとおり引用させていただきます。


『今秋刊行された闘病記『さよなら涙 リハビリ・バンバン』の著者は、

 伸びやかなハーモニーで知られる兄弟デュオ「ビリー・バンバン」である。

 菅原孝さん(73)と進さん(70)。兄は脳出血に倒れ、弟もがんに見舞われた。

 二人を訪ねた。3年前の春、弟が大腸がんの手術を受ける。

 2カ月後、今度は兄が夜中に搬送される。

 「さすがに一時は僕らもおしまいかと思いました」と弟が言えば、

 兄は「いまも毎朝起きるとアーッと声を出して自分の生死を確認しています」と話す。

 デビューから48年。低音の兄がベースを弾き、高音の弟がギターを奏でる。

 「白いブランコ」「さよならをするために」。ヒットにも恵まれた。

 だが葛藤に悩んだ時期も長い。弟は「目指す音楽が違ってギクシャクする。

 兄弟は正面からぶつかっちゃうんです」。

 リハビリに耐えて兄が声を取り戻し、音楽活動を再開した。

 兄は車イスで登場し、不自由な左手を隠さない。「半身マヒなんかにへこたれないと伝えたくて」。

 3年遅れで実現した結成45周年コンサートはさながら闘病報告会のよう。

 弟が歩み寄り、兄を支える。数秒間、立ち姿を見せた兄は「病気でもっと大変な人がいっぱいいる。

 僕も頑張るからみんなも頑張って」と語る。

 脳血管疾患をわずらう人は全国に110万人以上、がん患者は160万人を超す。

 これまで通り恋や愛を歌うビリー・バンバンに加え、

 病と闘う人々を勇気づける新デュオ「リハビリ・バンバン」の境地を広げてほしい。』


さて、ビリー・バンバンといえば、平成26年3月7日(金)に、

松山市で開催された明治大学マンドリンクラブの定期演奏会

特別ゲストとして出演されていて、

私も当日は、お二人のさわやかで心温まる歌声を堪能させていただきました。

その時はとてもお元気そうに見えたお二人が、その後、苦難の闘病生活を送られていたことは、

このコラムを読むまで知りませんでした。


コラムを読んで、お二人の「再生への道のり」をお手本に、

このところ病気がちな私も、「負けずにもうちょっと頑張ってみよう」と心に誓った次第です。