私は本来、本は身銭を切って購入し、
読みたいときにはいつでも読めるように手許に置いておきたいタイプの人間ですが、
定年退職後は自由に使えるお小遣いが少なくなったこともあり、
最近は、町立図書館で本を借りて読むことが多くなりました。
その公立図書館について、今日5日の日経新聞電子版に、
『「本が帰ってこない」悩む公立図書館』というタイトルの記事が掲載されていて、
冒頭、次のようなことが書かれていました。
『貸し出した本が戻ってこない「未返却本」への対応に公立図書館が頭を悩ませている。
督促はがきを送る費用や手間もばかにならず、東京都足立区は17年度までの2年間で、
約2万冊分の返却を断念した。公立図書館は延滞料を科すこともできず、モラル頼みなのが現状だ。』
記事によると、図書が返却されない理由は様々で、
返し忘れや返したつもりになっていたケースが大半だそうですが、
入院や急な転居で連絡がとれなくなる人もいるとのことでした。
米国では多くの図書館が1日当たり一冊1ドル未満の延滞料を徴収していて、
未返却が問題になることはないそうですが、日本では、図書館法で
「入館料その他図書館資料の利用に対するいかなる対価も徴収してはならない」と規定していて、
延滞料制度の導入は難しいとのことでした。
う~む‥‥、そうでしたか。
私が普段利用する町立図書館にも、「未返却本の存在」という、やっかいな悩みがあるのでしょうね。
記事が指摘していたように、「公立図書館の本は共有財産」という意識を一人一人が持つことが、
この問題の一番の解決策だと思いました。
なんといっても、公立図書館は私たちにとって、大切な「知的宝庫」ですから‥‥。