しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

あの日にかえりたい

今日16日の朝日新聞一面コラム「天声人語」に、

ユーミンこと、松任谷由実さんのことが、次のように書かれていました。


ユーミンの名で愛される松任谷さんが今年の菊池寛賞に選ばれた。広く文化活動をたたえる賞である。

 「日本人の新たな心象風景を作り上げた」という授賞理由にふれると、いくつかの曲が浮かんでくる。

 悲しいことがあると、開く皮の表紙。「卒業写真」である。

 滑走路のような道路を走る「中央フリーウェイ」。2人で風を見たという「埠頭(ふとう)を渡る風」。

 「ラブソングを書いているとは思ってないの。

 ラブソングという設定をかりて、もっと他の風景とかをいいたいの。日の光や、水の影や」。

 松任谷さんが、著書「ルージュの伝言」で述べている。

 重さや湿り気のない風景ゆえに、ひとは自分の恋を投げ入れることができるのだろう。

 いま手の中にある恋、壊れた恋、そしていつか手にするであろう恋も。』


う~む、なるほど‥‥。

「日本人の新たな心象風景を作り上げた」というのが授賞理由ですか‥‥。

難しい表現だけれど、「肌感覚」としてわかるような気がします。

ユーミンの曲は大学生の頃、「これでもか‥」というほど聴きました。

ですから私は、ユーミンの曲のなかでも、この頃に聞いた「荒井由美」としての曲がお気に入りです。

それはたとえば、「やさしさに包まれたなら」、「瞳を閉じて」、「12月の雨」、

「何もきかないで」、「あの日にかえりたい」など‥‥。


そういえば、今月12日の毎日新聞「社説」にも、次のようなことが書かれていました。

『バブルが崩壊し、手に入るかに見えた憧れの生活も、はかない幻と消えたが、

 曲を聴けば「あの日」が鮮やかによみがえる。

 松任谷さんは今年4月の45周年ベストアルバム発売に際して、メッセージを寄せている。

 「明日へ一歩を踏み出すために、思い出から力をもらうのです」

 歌の力を、あらためて思い起こさせてくれる受賞である。』


はぃ‥‥。私も、ユーミンの曲を聴いて「若かりし、あの頃」を思い出し、

その思い出から明日への活力をもらっている、大勢のファンの中の一人です。