今日は成人の日です。
そこで、日経新聞の紙面で、新成人へのメッセージが書かれている個所を探してみました。
まずは、この日恒例の、サントリーウィスキーの広告に掲載された、
伊集院静さんの『君の個性に乾杯。』というエッセイのなかのセンテンスです。
『これだけは覚えておいて欲しい。真の大人は自分だけのために生きない。お金がすべての決して思わない。
品性を得ることは人生最大の宝物だ。いいものだぞ。品性は。』
次に、一面コラム「春秋」のなかのセンテンスです。
『きょうは成人の日。多くの自治体で、にぎやかに成人式が催されることだろう。
好きな道を見つけ、歩き続けてほしい。
「大人になる」とは自分以外の誰かを支え、見守る役割も担うということかもしれない。
多くの先輩たちの熱意や思いがあって、いまがある。みなさんもその仲間入り。
ご成人、おめでとうございます。』
伊集院さんも、「春秋」のコラムニストも、同じような趣旨の新成人へのメッセージだと受け止めました。
そして、「こころの健康学」では、認知行動療法研修開発センターの大野裕先生が、
『状況変わる頃合いを待つ』というタイトルで、次のようなことを書かれていました。
『今日は成人の日だ。若者たちが成人式に参加するために晴れやかな服装を身にまとって楽しそうに町を歩く。
そうした新成人を目にすると、私はちょっと寂しく、そしてうらやましい気持ちになる。
私自身、成人式を体験したことがないからだ。
私は故郷を離れて大学入試に挑戦し続けていて、成人式を喜ぶ余裕などなかった。
何度も大学入試に失敗したこともあり、この先どうなるか心配な気持ちでいっぱいで、
成人式の華やかな雰囲気が目に入らないようにしていたのだろう。当時の街の様子は記憶に残っていない。』
はぃ、私も大学受験のため京都で浪人生活を送っていたため、大野先生と同じく成人式の体験がありません。
ですから、大野先生の当時のお気持ちは、私にも理解できます。
なお、大野先生は、同じエッセイのなかで、次のようにも述べられていました。
『世の中は動いている。自分があきらめないでいれば、状況は変わる。
環境と自分はお互いに影響し合い、新しい局面が現れる。
時間がかかるかもしれないが、タイミングを待つことが大切だ。
晴れやかな気持ちで成人式を迎えた若者も、そのような気持ちになれない若者も、
ぜひ自分を信じて前を向いて進んでほしいと思う。』
私の大好きな「待つこと、そして希望すること」という言葉と相通じるものがあります。
未来ある新成人の皆さんの、今後ますますの御活躍をお祈りします‥‥。