しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

人には「被覆」が必要

今日の朝日新聞一面コラム「折々のことば」は、哲学・人類学者、ブルーノ・ラトゥールの

「権利のうちもっとも基本的なもの、それは安全で保護されているという感覚が持てることである。」

という言葉で、いつものように鷲田清一さんの、次のような解説がありました。


『不意の攻撃に怯(おび)えることも、自分はここにいていいのかと案じることもなく、

 安らいでここにいられること。

 遊牧民にテントが、難民に保護施設が要るように、人には「被覆」がどうしても要る。

 が、同時に頑(かたくな)な同一性(アイデンティティ)や

 国境への誘惑からは遠ざからないといけないと、哲学・人類学者は言う。

 「地球に降り立つ」(川村久美子訳)から。』


う~む‥‥。

ブルーノ・ラトゥールの言葉は、確かにそのとおりだと理解できますが、

鷲田さんの解説の後半部分、「国境への誘惑からは遠ざからないといけない」は、

どのように解釈したらいいのでしょう‥‥?

いずれにしても、新型コロナウイルスの感染拡大が続く状況においては、

「安らいでここにいられる」という「被覆」というものが、強く求められているように感じました。