久しぶりに朝日新聞デジタル版を閲覧して、
一面コラム「折々のことば」が、今月一日から再開されていることに気が付きました。
祝うべきその日は、詩人・佐々木幹郎さんの
「わたしはどう生きるか、これから、という切実な、未来に対する畏怖(いふ)の思いを抜きにして、
言葉は力を持たない。」という言葉で、いつものように鷲田清一さんの、次のような解説がありました。
『言葉は人が目にしている光景を描写しもすれば、内なる切々とした思いを表現しもする。
だが言葉のほんとうの力は、人がその存在の乏しさの極まるぎりぎりのところで、
次の一歩を踏みだすのを支えるところにある。
コロナ禍のさなか、私たちは未(いま)だそうした言葉に出会えていないのかも。
詩人の評論「中原中也 沈黙の音楽」から。』
再開の日を待ち望んでいました。とても嬉しいです‥‥。
「言葉のほんとうの力は、人がその存在の乏しさの極まるぎりぎりのところで、
次の一歩を踏みだすのを支えるところにある」 本当にそのとおりだと思います。
これから再び、生きる糧を与えてくれる「言葉」と、
魂のこもった「解説」に数多く出合えることを、楽しみにしています。