今日は中秋の名月です。今この時間、東の空にくっきりと満月が見えます‥‥。
さて、今日の日経新聞一面コラム「春秋」は、エリザベス女王の逝去を悼むコラムでした。
その全文を次のとおり引用させていただき、この日記に書き残しておこうと思います。
『「私が女王になったら、日曜日に乗馬を禁止する法律をつくるわ。
お馬さんにもお休みが必要ですもの」(「ザ・クイーン」実川元子訳)。
無邪気な発言の主は、ポニーに夢中な10歳の少女。リリベットの愛称で、両親に愛されて育った。
のちのエリザベス女王である。その「英国の母」が旅立った。出生時の王位継承順位は第3位。
伯父の異例の退位がなければ、馬に囲まれ平穏な生活を送ったかもしれない。
だが実際に96年の人生の大半を費やしたのは揺れる母国と世界に寄り添うことだった。
胸中はどうだったか。1975年の訪日時、昭和天皇に「女王の孤独」を語っていたと聞く。
ときに批判にさらされても敬慕の情を集めたのは、一人の女性としての生き様もあったのだろう。
息子の離婚とその後に続いた悲劇。昨年には「目標をすべて分かち合っている」最愛の夫、
フィリップ殿下をみとった。それでも悲しみを抑え、コロナ禍の人々を励まし続けた。
勇気づけられたのは英国民だけではあるまい。
慈愛に満ちた笑顔と幾多の言葉が照らした地平は広い。「私は私の全人生をかけてあなたがたに、
そして私たち全員が属している偉大な大英帝国の家族に、仕えることを宣言します」。
女王に就任する前、成人にあたって南アフリカで行ったスピーチの一節である。
生涯を通じてこの誓いを守り、長い役目を静かに終えた。』
なるほど、「慈愛に満ちた笑顔と幾多の言葉が照らした地平は広い。」ですか‥。
この短いセンテンスに、女王陛下のお人柄とその功績が凝縮されていると思いました。
追記
昨日、父が施設内で、大腿骨頸部を骨折しました。
治療の方法としては、手術と保存治療の二つがあるようで、
私としては、手術をして最低限、骨折前の状態に復帰してもらいたいのですが、
94歳の高齢であること、糖尿病などの持病があること、認知があること、
さらに、コロナ禍で地域医療がひっ迫していることなどから、
受け入れ先の病院を探すのは、極めて困難な状況にあります。
人生は思いどおりにはならないものです‥‥。