しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

「みじめさ」と「愛情」

今日は、図書館システムが更新された町立図書館に行って、2月19日(日)から2月25日(土)までの

朝日新聞一面コラム「折々のことば」を、まとめ読みしてきました。

開館時間の午前9時30分には、本を返却する人が普段より多く来館していました。


この一週間で印象に残ったのは、2月19日(日)と2月24日(金)、そして2月25日(土)です。

まず、2月19日(日)は、ルソーの「人間を社会的にするのはかれの弱さだ。」という「ことば」で、

いつものように鷲田清一さんの、次のような解説がありました。


『足りないものが何もない者は他の人を必要としないから、他の誰かを愛することもできない。

 だから幸福にもなれないと、18世紀の思想家は言う。

 苦しみや悲しみという「みじめさ」の中で人は他者を求める。

 単なる「必要」は「利害」で人を結びつけるが、「みじめさ」は、同情でも羨望でもなく

 「愛情」によって人を結びつけると。「エミール(中)」(今野一雄訳)から。』


う~む、なるほど‥‥。「みじめさ」は「愛情」によって人を結びつけるですか‥。

ちょっと、意表を突かれたような感じがします。

一方で、その「みじめさ」が「苦しさ」や「悲しみ」と同義語なら、理解できるような気もします。

「弱さ」というのは、人間を社会的な存在にするための大切な「気質」なのですね‥‥。


追記

2月21日(火)の一面コラム「天声人語」は、松本零士さんを追悼する内容でした。

コラムの後半には、次のようなことが書かれていました。

『‥‥「999」というタイトルは、即決だったという。千に一つ足りない。

 大人になる直前の青春の輝きを愛し、少年の心を最期まで持ち続けた人だった。

 きのう訃報に接した。享年85。映画のラストシーンの言葉をおくりたい。

 「いま一度、万感の思いをこめて汽笛が鳴る。さらば‥‥。」一つの旅が終わった。』


劇場版「銀河鉄道999」ラストシーンの城達也さんのナレーションは、いつ聴いても感動します。

『いま万感の思いを込めて汽笛が鳴る。いま万感の思いを込めて汽車がゆく。

 ひとつの旅は終わり、また新しい旅立ちが始まる。さらばメーテル、さらば銀河鉄道999。

 ‥‥‥‥さらば少年の日々。』


コラムニスト氏も、このナレーションに感動されたのでしょうね、きっと‥‥。