しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

「タニマチビジネス」と「えこひいき戦略」

昨日23日の日経新聞池上彰の大岡山通信・若者たちへ」は、
『AKB総選挙をビジネスとして見る』でした。

コラムで池上さんは、
AKB48総選挙は、日本古来の「タニマチ」文化の応用だと述べられています。

タニマチとは、もともと相撲界の隠語で、相撲取りのひいき客のこと。
『好きな力士に横綱になってもらいたいから応援する。
 大好きな人のために大量の票を集中する。同じ精神ですね。』
池上さんは、このように指摘されています。

そして、この総選挙では、
最近の「マスマーケットから個マーケットの深化」という
ビジネストレンドも見えてくるとも述べられています。

「個マーケットの深化」とは聞き慣れない言葉ですが、
池上さんは次のように説明されています。

『不特定多数の消費者を対象にするのではなく、一部の優良客を囲い込んで、
 継続的に販売していく。いわばリピーターを確保するのです。』

記事をここまで読んで、先日の「カンブリア宮殿」で放映された
北海道・函館市の「ラッキーピエロ」の顧客戦略を思い出しました。
このお店は、函館市内を中心に店舗展開していて、
エリア内シェアは65%、年間180万人が殺到する超人気ハンバーガー店です。

ラッキーピエロの接客方針は独特ですが、
その内容を、番組HPから引用させていただきます。

『〜(略)〜 王社長いわく「常連客を“えこひいき”する」のだ。
 来店回数が増えると4段階で利用金額の還元率が高まるポイント制を導入。
 最高ランクの常連客は「スーパースター」と呼ばれ、
 来店すると大歓待を受けるなど特別なサービスもある。
 えこひいきされた客は自然と店に愛着がわき、熱狂的なファンが増えていく。』

「タニマチビジネス」と「えこひいき戦略」
池上さんの言葉をお借りすると、
どちらも「個マーケットの深化」なのかもしれません。
私は、そのように理解した次第です。