しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

王道に近道なし

今日の日経新聞「18歳プラス」欄には、

数学者、新井紀子国立情報学研究所教授へのインタビュー記事が掲載されていました。

新井教授は、『AI時代の生き残り術 自ら考える努力、継続を~意味捉える力を磨け』

というタイトルの記事のなかで、次のような持論を述べられていました。


『どんな状況でも、常に求められるのは有能な人材です。

 卒業した学部や特技などとは関わりなく、基本的なスキルが高い、生産性が高い人です。

 つきつめると、それは読解力と論理力です。他の人と働くのであれば、

 コミュニケーション能力がそれなりにあれば、どんな世の中になっても怖いものはない。

 この3つの基本さえできれば、機械との競争には負けない。

 機械は意味を理解しませんから。労働市場で引く手あまたでしょう。』


『読解力が不足しているとミスが出やすい。すると多忙になりすべてが後手に回ってしまう。

 そんな状態に陥る前に、読解力をつけた方がいい。

 知識量を求める前に、新聞のひとつの記事を一字一句読む。

 どういう意味か考えながら、じっくり文字を追う。ノートに要約を書くのもいい。』


『自分の頭で考えることが大事です。効率が悪いと思っても、腑(ふ)に落ちるまで読み込む。

 1年続ければきっとすばらしいことになる。

 そうした努力を続けられれば、それほどAIを恐れる必要はないはずです。』


また、同じ紙面の「池上彰の大岡山通信 若者たちへ」では、

『学び直しが育む(上)~知への好奇心は若さの源』というタイトルという記事のなかで、

池上さんが次のようなことを述べられていました。


『いま振り返ると、NHKでの記者時代にも、後に役立つ学びの体験がありました。

 それは、記者会見までの時間や重要人物が帰宅するまでの時間など、

 日々の記者活動のすき間をうまく使って、読書や英語学習の時間にあててきたことです。

 読書を続けていれば、知らない世界を広げたり、教養人たちの考え方を学んだりできます。

 英語学習にはラジオ講座のテキストのような、できるだけページ数の多くないものを選びました。

 1日10分、15分といった短い時間かもしれません。

 でも、何日も、何年も積み重ねれば、とても長い時間になります。

 おかげで、海外取材で必要な基本的な英会話力を養うことができました。』


『人生の先輩として体験からいえることは、学ぶことは自分の知らない世界を知り、

 自らの人生を広げてくれるきっかけになるということです。

 何歳になっても、好奇心を持ち続けられれば、きっと心の若さをもたらしてくれるでしょう。』


う~む、なるほど‥‥。

たまたまなのでしょうが、同じ日経新聞の同じページに掲載されたお二人の記事‥‥。

共通しているのは、「読むこと(学ぶこと)の大切さ」と「継続することの大切さ」だと思います。

「学問に王道なし」「王道に近道なし」ということでしょうか‥‥。

私も、学ぶ気持ちと姿勢だけは、これからも持ち続けていたいと思います。