昨日からの続きです。
「経営センスの論理」(楠木 建著:新潮新書)の中から、名言を抜き出してみました。
・漫然と森を遠くから眺めていただけではアクションは生まれない。
目につく葉を1枚2枚見ただけでわかったつもりになるのも早計だ。
木(戦略)に目を向ける。これが戦略思考の原則だ。
・制約や弱点を克服しようとせず、積極的に受け入れることによって、
自分の競争優位や劣位についての認識ががらりと変わる。
制約なり弱点と思われていたものに、
思いがけない機会や強みが潜在していることに気づく。
これが新しい次元を切り拓き、防御を攻撃に転化させる。
そこから新しい展開が波状攻撃的に生まれてくる。
ここに「攻撃は最大の防御」の本領がある。
・非常事態への対処においてこそ原理原則が大事。
・グローバル化時代に求められるコミュニケーション・スキルは、英語力ではない。
文字どおりコミュニケーションそのもののスキルだ。
・多様性それ自体からは何も生まれない。
多様な人々や活動をひとつの目的なり成果に向けてまとめあげなければ意味がない。
ようするに多様性の先にあるもの、つまり「統合」にこそ経営の本領がある。
・グローバル化の本質は単に言語や法律が違う国に出て行くということではない。
それまでのロジックで必ずしも通用しない未知の状況でビジネスをやるという
「非連続性」にこそグローバル化の正体がある。
・戦略は「こうなるだろう」という未来予測ではない。
「こうしよう」という未来への意思が戦略だ。
だとしたら、
「人間はイメージできないことは絶対に実行できない」という真実が重みをもってくる。
・よく言われるように、ヒトはもっとも可変性の大きな経営資源だ。
・仕事の意義を理解すればやる気になる。期待されればそれに応えようとする。
これは人間の本性だ。
この本性が濃いということ、これが日本の重要な土壌のひとつであることは間違いない。
・洪水のような情報量の増大が果てしなく起きているということは、
注意の貧困もまた果てしなく広がっているということだ。
・人間が何かに継続的に取り組めるとしたら、その理由には2つしかない。
「意味がある」と「面白い」、このどちらか(もしくは両方)だ。
ふぅー。結構名言がたくさんあるので、書くのに疲れました。
こうして改めて整理すると、「経営センスの論理」は、
「組織のマネジメント」にも通じるものがあることに気づきました。
作者名を伏せたら、これらの名言は、まるでドラッガーの言葉に聞こえるかもしれません。