アメリカとイランが、なぜこれほどまで対立するのか、
「NHK NEWS WEB」に掲載された解説記事が、とても勉強になりました。
「アメリカVSイラン 5つのポイント」とは、おおむね次のような内容でした。
1 トランプ大統領は、前任者が大嫌い!?
トランプ大統領は、ひと言で言うと、オバマ大統領のやったことがとにかく気に食わない。
TPPからの離脱、地球温暖化防止パリ協定からの脱退、そしてイラン核合意からの離脱など、
オバマ大統領がやつたことをすべてひっくり返している。
2 アメリカのイラン嫌いの原点とは‥
中東の中で最もアメリカに近いとも言われていた国が、
1979年の「イラン・イスラム革命」によって、反米国家になってしまった。
そして、同じ年に起こった「アメリカ大使館占拠事件」。
アメリカ国民には、これをきっかけに、イラン不信が根付いたと言える。
3 「イラン核開発問題」とは
2002年、イランが地下に核関連施設を建設していることが明らかに。
核兵器の材料ともなるウランも検出された。
核の平和利用だと主張するイランに対し、欧米が制裁を科す。
4 オバマ政権では歩み寄りも‥
中東は世界のエネルギー源で、ものすごい大事な地域だから、なんとか安定をもたらしたいと、
オバマ大統領はイランと交渉を始めて、そして2015年「イラン核合意」に至る。
この合意をトランプ大統領はひっくり返す。
5 強硬派の対立、激化する対立
今のトランプ政権は特にイラン超強硬派がそろっている。
イランは信用できないという人たちばかりなので、経済的な制裁に加えて、
軍事的な圧力も加えようとしている。
イランの今の大統領は穏健派だが、核合意がだめになったせいで、
「アメリカは信用ならない」「アメリカに対して強く出るべきだ」という
強硬派の意見も出始めていて、そうなるとイランもやっぱり強く出ざるをえなくなってきている。
う~む、なるほど‥‥。この記事は、昨年の6月に書かれたものですが、
この記事のおかげで、今起こっている出来事の遠因が理解できるようになりました。
資源の乏しい日本にとって、重要な中東地域‥‥。
アメリカとイランの対立による緊迫した中東情勢は、私たちの日常生活にも大きな影響がありそうです。