今年92歳になる私の父は、囲碁が趣味です。
昨年の夏に体調を壊すまで、デイサービスの通所日以外は、
毎日、自転車に乗って、自宅近くの公民館に碁を打ちに行っていました。
また、デイサービスでも碁を打つお相手がいたようです。
今は、かかりつけ医の勧めで自転車に乗ることを諦め、碁会所にも行けず、
デイサービスでもお相手が体調不良で通所不能になり、
囲碁に関しては、日曜日のNHK囲碁を見ることだけが、最近の唯一の楽しみのようでした。
ところが、別のデイサービス施設で、碁を打つ相手を探している方がいることを、
私の妻が聞き及び、今日はその施設に父は体験入所して、そのお相手と碁を打ってきたようです。
施設から帰宅した父は、久しぶりにリアルな碁を楽しんで、いつになく上機嫌でした。
ところで、読書が好きな私は今、『ルリボシカミキリの青~福岡ハカセができるまで』
(福岡伸一著:文春文庫)を読み進めているところです。
その本のプロローグに、
『何か好きなことがあること、そしてその好きなことがずっと好きであり続けられること。』
という一節がありました。
この一節を読んで、「一生涯を貫く趣味」を持つ父を、実に羨ましく感じた次第です。