しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

願望と信条が支離滅裂な私

参議院HPの調査室作成資料「立法と調査(第425号)」に掲載された

『「成長の限界」再考~ 資本主義の後に来るもの~』というタイトルの論考が、

示唆に富む内容が満載で、大変勉強になりました。

そのなかでも、私の印象に残ったのは、

「4.資本主義後の世界(1)日本人の勤勉性」のなかの、次のような記述です。


『日本人の勤勉性が本来的なものか、明治政府以降の政策によるものか、明確にはできないが、

 いずれにしても今、働き方改革が唱えられこれまでの仕事重視、

 長時間労働容認の社会風潮が改められようとしている。

 今、政府が実行しようとしている働き方改革は、労働者の視点からの改革とともに、

 労働不足に悩む産業界からの要望にも沿ったものであることは否めない。

 女性の社会進出、労働意欲のある高齢者の活用などを唱えているが、

 個々人の意志を第一に考えることが重要である。

 働きたくない、若しくはのんびりしていたい高齢者や女性まで

 労働力不足への対応として労働市場へ引きずり出すことは好ましくない。

 特に、高齢者には自らの意志に反して働かせるような社会的風潮の改善は必要ではないか。

 日本はまだ無職者に対しては厳しい目が注がれる。

 若い人だけでなく、高齢者でも働かずにブラブラしていると陰口を叩かれることもあるし、

 専業主婦という言葉に対しても残念ながらネガティブな響きとして語られることがある。

 人を勤勉な労働機械としてみるのではなく、

 自由な意志を持ち仕事に余暇に人生をおう歌している

 ホモサピエンスと位置付けることが重要である。』


この記述のなかの「ホモサピエンス」は、元々はラテン語で「賢い人間」の意味を持っていたそうです。

それはさておいて、ハッピーリタイアを心待ちにしている私

(実際は、父の介護という現実が待ち受けているのですが‥‥)には、

とても心強い励ましのお言葉に聞こえます。


そうは言いつつも、こと「成長」に関しては、私は、高度経済成長の恩恵を全身に受けて育ったので、

「富は創造しなければ分配できない」という考えを支持する、

「成長至上主義者」であることを自覚しています。

こうした「成長であらゆることを解決できると信じる人々」を「成長症候群」と呼ぶそうです。


「願望」と「信条」が支離滅裂というか、思想に一貫性がないのが、自分でもよく分かります。