昨日11日は成人の日でした。
今年も日経新聞には、サントリーウイスキーの広告に、作家・伊集院静さんの
「新しい人の情熱を信じている」というタイトルの、次のようなメッセージが掲載されていました。
『‥‥大人って何だろうか?
それを考える前に、今年の新成人の君たちがいつもの年と少し違っていることを話しておこう。
それは、君たちがコロナの中で新成人を迎えたことだ。
いや大変だよね。手洗い、うがい、マスク着用、大声を出さない‥‥。
コロナの対処法があり、ルールが生まれた。君たちはよくルールを守り、今も黙々と戦っている。
なぜ自分たちだけが、なぜこんな時代に、と愚痴も言わず、嘆きもしない。
世界が君たちに感心している。私も君たちを誇りに思う。よく頑張ってるね。
さまざまな感染症が人類を襲って千五百年が過ぎたが、私たちは一度も彼等に敗れていない。
‥‥なぜ敗れなかったか?
それは、私たちの祖先がひたむきに耐え、考え、知恵を出し、脳漿(のうしょう)をしぼり、
懸命にベストを尽くしたからだ。
そして何より、明るい未来が待っていることを信じたからだと思う。
君たちにはそれらを実行するパッション、情熱が胸の中に受け継がれているんだ。
そんなに頑張っている君たちに今年もまた同じ言葉を贈ります。
生きる道が目の前にあり、それが登り道と下り坂なら、登り道を選びなさい。
むかい風と追い風ならむかい風に立ちなさい。困っている人に、手を差し伸べる勇気を持とう。‥‥』
う~む‥‥(感嘆)。 今年も伊集院さんらしい、心に響く力強いメッセージでした。
コロナ禍の現在、一国のリーダーに求められるのは、
官僚が予め用意した原稿を、下を向いて棒読みすることではなく、
伊集院さんのメッセージのように、自らの言葉で真摯に国民に語りかけること‥‥。
偉そうな言い方かもしれませんが、そのように率直に感じた次第です。
新成人の皆さんの、輝かしい未来を、私もお祈りしたいと思います。