三年ぶりに「俳句甲子園」がリアルな状態で開催されました。
私はいつも、その決勝戦のディベートと個人最優秀賞の発表が楽しみで、毎回欠かさず観ています。
第25回目となる今年は、東京の開成高校が同じく東京の海城高校Aを破って3連覇を果たし、
個人最優秀賞には、岩手県立水沢高校3年生・阿部なつみさんの
「草いきれ 吸って私は 鬼の裔」の句が選ばれました。
いゃあ~、それにしても、開成高校は毎回メンバーは違っていても、
その圧倒的なレベルの高さは、俳句がまったく素人の私にもよく分かります。
そしていつも感心するのは、彼らが謙虚さと礼儀正しさを併せ持っているという点です。
まさしくこれが、他校が追随できない開成高校の「伝統」ではないかと思っています。
また、個人最優秀の阿部さんの句は、審査員の先生の解説を聞いて、その奥深さを理解することができました。
私の好きな最優秀句「旅いつも 雲に抜かれて 大花野」とはまた違った魅力に溢れています。
今回の全国大会の「兼題」には、「七月」、「蚊」、「日傘」、「秋刀魚」といった
ふだん聞き慣れた季語がある一方、私が全く知らなかった
「草いきれ」、「竜淵に潜む」、「良夜」といった季語がありました。
伝統行事として皆に愛されて末永く続くことを願っています。