昨日の続きです‥。
9月2日(土)の朝日新聞一面コラム「折々のことば」は、パスカルの
「理性の最後の歩みは、理性を超えるものが無限にあるということを認めることにある。」
という「ことば」で、いつものように鷲田清一さんの、次のような解説がありました。
『人類(ホモ・サピエンス)はその知によって他の動物から区別されるといわれるが、
17世紀フランスの思想家は人知には限界があることを知ることが大切だと言う。
その思い上がり、傲慢(ごうまん)を直視すること。
理性は自らのそうした限界を熟知するところまで行ってはじめて固有の働きをなしうると。
「パンセ」(前田陽一・由木康訳)から。』
パスカルの「ことば」が登場したので、久しぶりに『パンセ』(中公文庫)を開いてみました。
すると確かに、断章267(P183)には、次のように書かれていました。
『理性の最後の歩みは、理性を超えるものが無限にあるということを認めることにある。
それを知るところまで行かなければ、理性は弱いものでしかない。』
鷲田さんの解説のおかげで、この「ことば」の理解が少し進んだような気がします‥。
またパンセの「ことば」と鷲田さんの解説が、紙面に登場することを期待しています‥‥。