ギックリ腰には安静が第一とのことだったので、今日は終日、炬燵に入って寝転んでいました。
また、起きて歩行する際には、腰痛コルセットを装着すると、心持ち痛みが和らぐような気がしました。
さて、昨日7日の愛媛新聞「道標~ふるさと伝言」に、松山市出身でコメダ社長の
臼井興胤(うすいおきたね)さんが、『時を操れ』というタイトルのエッセイを寄稿されていました。
そこには、次のようなことが書かれていましたが、そのなかでも
『喜びも悲しみも、必ずいつかは「時」の流れとともに力尽きる。「時」は人の心を癒す。』
という文章に、同感と共感を覚えている自分がいました。
『子どもの頃、楽しみにしている明日の遠足にワクワクすると同時に、
行く前から遠足の帰り道の「喪失感」を想像していた自分を振り返ると、ちょっと切ない。
こどもらしく後先のことを考えずに、「その時」をただ素直に楽しめば良かった‥と思うが後の祭りだ。
自分の心のありように関わらず「時」が無情に過ぎていくのであれば、
私はその時間をボヤッと過ごすのではなく、思いっきり味わった方が良いと思う。
楽しい時に我を忘れて喜び、悲しい時には号泣する。
喜びも悲しみも、必ずいつかは「時」の流れとともに力尽きる。「時」は人の心を癒す。
だから意志さえあれば、何度でもやり直せるのが人生だとも思う。 ~ (略) ~
日々、浮世の些事に惑わされながら流される代わりに、
しっかりと時を操ることができればきっと今年は何かを成し遂げられる。
そう信じて頑張れるのも今のうちだ。』
ただ、そうはいっても、「しっかりと時を操る」ということは、
これがなかなか難しいもので、強い意志を伴う必要があると思います。
そして、今日8日は成人の日‥。
いつものように日経新聞には、サントリースピリッツ(株)の広告が掲載されていていました。
伊集院静さんのエッセイの今年のタイトルは『独りで、旅に出なさい』で、
そこには次のようなことが書かれていました。
『二十歳、成人おめでとう。
今日から大人と呼ばれても、ピンとは来ないだろう。私もそうだった。
今、君は自分がどんな大人になるのか想像もつかないだろう。
どうしたら君の、自分なりの大人の姿が見えるだろうか?
そのためには、いろんなものを自分の目で見て、さまざまな人と出逢うことだ。
私の提案は、旅だ。それも若い時に、独りで旅に出ることだ。 ~ (略) ~
若い時になぜ旅が必要か? それは若い新鮮な目にしか見えないものが、
今の純粋なこころでしか獲得できないものが、間違いなくあるからだ。
旅に疲れたら、夕空を、星を仰いで一杯やればいい。
苦くて、美味い、旅の酒の味は、生涯の宝になるはずだ。二十歳の旅人に、乾杯。』
はぃ‥、毎年のことながら、還暦を過ぎた私にとっても心にも響く、伊集院さんの文章です。
臼井社長の「時を操る」と伊集院さんの「二十歳の旅人」‥‥。
「時を操る」のは困難を伴うと思いますが、
でもその「時」が、人生でたっぷり残っている「二十歳の旅人」が、私には眩しい限りです。