「きけ わだつみのこえ」、「桜島」、「夏の花」、「野火」、
「輝ける闇」、「堕落論」、「焼跡のイエス」、「五勺の酒」、
「広場の孤独」、「転向研究」、「日本の思想」、「わが解体」、
「海辺の光景」、「わが解体」、「砂の女」、「万延元年のフットボール」、
「遥かなノートル・ダム」、「楢山節考」、「カクテル・パーティー」、「無知の涙」
以上は、いずれも本の題名ですが、この題名から著者が連想できるでしょうか?
「戦後文学は生きている」(海老坂武著:講談社現代新書)を読んで、
自らの読書量の少なさを改めて自覚し、愕然としました。
20冊のうち、私がその著者を知っているのは、
「きけ わだつみのこえ」(日本戦没学生記念会)、
「野火」(大岡昇平)、「輝ける闇」(開高健)、「堕落論」(坂口安吾)、
「日本の思想」(丸山真男)、「わが解体」(高橋和己)、「砂の女」(安倍公房)、
「万延元年のフットボール」(大江健三郎)、「無知の涙」(永山則夫)の9冊しかなく、
しかも、実際本をに所持していて、読書経験があるのは、
「きけ わだつみのこえ」の1冊しかありません。
もっとも、開高健のエッセイと高橋和己の小説は、私のお気に入りで、
紹介されている本以外には、
開高健の「白いページ」、「風に訊け」、「言葉の落葉」
高橋和己の「悲の器」、「憂鬱なる党派」、「我が心は石にあらず」、「日本の悪霊」
などは、大学時代に好んで読んだものです。
今回、「戦後文学は生きている」を読んで、
終戦後にこれだけの素晴らしい本が残されていることを、
この歳になって気づいたのは、むしろ幸運だったと思っています。
特に、丸山真男の「日本の思想」の四つの問題点は、
今般の「決められない政治」の遠因を考えるうえで、とても参考になりました。
これから是非読んでみようと思っています。
- 作者: 海老坂武
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/09/14
- メディア: 新書
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