心に余裕がないと、周りの景色が見えないことが多々あります。
春分も過ぎて、どうやら巷では、桜の花が五分咲きのところもある模様です。
我が家の庭のヤマモミジも、いつの間にか芽から新しい葉が恥ずかしそうに顔を出し、
ドウダンツツジには、小さくても存在感のある白い花がちらほらと咲いています。
この時期の季節の移ろいをしっとりと味わうことは、
公務員という職業には無理なのかもしれません。
というのも、4月1日付の人事異動の内示がこの時期にあり、
異動の対象になってもならなくても、なんとなく慌ただしく日が過ぎてくのです。
そういえば、もう何年も花見をしていないような気がします。
桜は満開になったと思ったら、あっという間に散ってしまいますし…。
桜の花が、もう少し我慢強い性格だったらいいのにな……。
「春愁」、春のうれいとは、
根を張り葉を茂らせる万物生成の天地にひきくらべてのわが嘆きとか…。
この季節の庶民の気持ちを、
やはり深代惇郎さんは天声人語にしっかりと書いていました。