今日(7日)は、二十四節気の「立冬」です。
いつものように「こよみのページ」で調べると、次のように解説されていました。
『この日から立春の前日までが冬。日は短くなり時雨が降る季節。
北国や高山からは初雪の知らせも届き、関東では空っ風が吹く頃。』
こちらでは、午前中にかなり激しい雨が一時的に降りました。
こうして、一雨ごとに寒さが増していくのでしょうね……。
先日の休みの日に、こたつを出しておいて正解でした。
さて、日経新聞「経済教室」では、
今月5日と6日の二日にわたって、「規制改革を阻むもの」と題して、
お二人の論客が論考を投稿されていました。
そのお二人とは、
八代尚宏・国際基督教大学客員教授と大田弘子・政策研究大学院大学教授です。
まず、八代教授は、規制改革が進み難いのは、
対象となる少数者の既得権と比べて、経済全体の利益は大きいものの、
1人当たりの利益は逆に小さいためであると説明されたうえで、
既得権を守っている規制の改革には、いくつかの原則が必要となるけれども、
その第一は、「現行規制で誰がどのように守られているかの実態について、
客観的情報の集積と公表である。」と指摘されています。
次に、大田教授は、
規制改革を阻むものは、さまざまな衣をまとった「それぞれの事情」であり、
「それぞれの事情」のなかでもっとも強いのは
「競争したくない」という事業者側の意識だと説明されたうえで、
規制改革で議論すべきは、「質や安全性を守るために、
参入を制限するという入り口段階の規制が必須かどうかである。」と指摘されています。
そのうえで、「入り口を緩めて競争を促しながら、他方で出口での監視を強め、
質や安全性を保つ方法があるのではないか。」と述べられています。
お二人とも、政府の経済財政諮問会議のメンバーとして、
これまで規制改革の議論をリードされてきました。
お二人の今回の論考を読んで、
・現行規制で誰がどのように守られているかを分析・公表すること。
・入口段階の規制が必須であるかどうかを議論すること。
この二点が規制改革を推進するうえで大変重要であることを改めて認識しました。
ただ、規制という「岩盤」は、思いのほか強固なのが実態のようです。