寒い日が続いています。
今度の職場は、別館の2階。
ところが、1階は駐車場で、足元から寒気が襲いかかります。
う〜ん、どうも職場環境には恵まれない宿命みたいです。
さて、今日7日の日経新聞「経済教室」は、
「日本の潜在力」の第1回目、
吉川洋・東京大学教授の『需要創造型の技術革新を』でした。
論考を読んで、最も重要なのは次の記述ではないかと思いました。
『先進国の経済成長を制約するのは
「既存のモノやサービスの需要は必ず飽和する」という
広義のエンゲルの法則にほかならない。
需要の飽和を乗り越え、19世紀以来200年間、
先進国が成長を続けてきたのは常に新しいモノやサービスが生み出されてきたからだ。
それこそがプロダクト・イノベーションであり、経済成長の源泉なのである。
近年の通信機器など例外はあるものの、
新しいモノやサービスの多くはまず所得水準の高い先進国から普及してきた。
新しいモノやサービスを生み出す市場は先進国である。
したがってプロダクト・イノベーションを担う先進国の企業にとっては、
目の前にある自国市場こそがいまだ見えない「可能性の宝庫」なのだ。
ものづくりの現場がコストの安いアジアなどに流出するのは自然なトレンドだが、
新たな財・サービスの創出は先進国の市場から始まる。』
日本経済の将来にとって、
人口減少はマイナス要因であることは間違いないけれども、
資本投入と全要素生産性(TFP)と呼ばれる技術進歩で補うことができ、
また、急速に高齢化する日本は、
社会保障など大きなチャレンジに直面するけれども、
その一方では、イノベーションの可能性を秘めているともいえる。
このような吉川教授の主張は、
日本人の持つ高い潜在能力に確かな信頼を寄せられているようで、
こちらとしても明るい希望が持てるような気がします。
「高度成長よ再び」…を、国民皆の力で成し遂げたいものです。