しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

流れは変えられる

政府の経済財政諮問会議が設置した
「選択する未来」委員会の報告書概要版(これまでの議論の中間整理)を読みました。
A4で4ページなので、すぐ目を通すことができます。

そこには、現状のまま何もしない場合の未来像が書かれていました。
我が国は、今後50年、人口減少社会が続き、
現状の出生率が続いた場合、50年後には人口の約4割が65歳以上となるなど、
次のような「極めて厳しく困難な未来」が待ち受けているとのことです。

 ① マイナス成長:経済規模の縮小
 ② 人口オーナスと縮小スパイラル:規模の縮小が国民生活の低下を招く
 ③ 格差の固定化・再生産
 ④ 地方自治体の4分の1以上が消滅可能性、東京の超高齢化
 ⑤ 財政破たんリスク、国際的地位の低下

そして、制度、政策や人々の意識が速やかに変われば、
「人口急減・超高齢社会」への流れは変えられると書かれています。

一方、今日の朝日新聞天声人語」は、
「日本創成会議」(座長・増田寛也総務相)が、
人口減少により将来消滅する可能性がある自治体が
896に上るとの試算をまとめたことに関連するコラムでした。

日本で起きている「人口のブラックホール現象」について、
コラムには、次のように書かれていました。

『抜け出す道はあるか。「特効薬はない」「息の長い取り組みをするしかない」。
 消える可能性を指摘された自治体の首長らは口々に語る。
 国全体でも同じだろう。だれもがうなずく妙案はないものか。』

同じ人口急減や超高齢社会に関する書き物でも、
片や「制度、政策や人々の意識が変われば、流れは変えられる」とする政府報告書と、
片や「だれもがうなずく妙案はないものか」とする新聞コラム。

「特効薬はない」とする自治体首長さんのお気持ちも十分理解できますが、
私は、「流れは変えられる」という方に賭けたい、というか、信じたいです。
そのためには、「危機意識の共有」が最も大切だと思います。