最近、本屋をのぞいてみると、田中角栄氏の本が目立ちます。
「なぜ今頃?」と不思議に思っていたところ、
今日の日経新聞「風見鶏」に、『角栄ブームが鳴らす警鐘』という
大変興味深い記事が掲載されいました。
「角栄氏が亡くなられてから22年余り。
角栄氏の負の記憶が薄れていく面はあるけれど、何に魅せられるのか。」
記事では、現職政治家3人のコメントが紹介されていました。
まず、石破茂地方創生相です。
・膨らむ国の借金や少子高齢化が進むのを見て、将来を不安に感じる人が多い。
「世の中が変わっていくぞ、と光が差す明るさを人々は求めている。
自民党も安倍政権も支持率は高いかもしれないが、角さんのような開けっ広げな、
ざっくばらんさはない。」安倍首相を庶民とは違う「貴種」に分類する。
・「庶民の暮らしに根付く喜びを大切にする
人間味あふれる政治に国民は飢えている」とみる。
国民の痛みをどう背負うかという政治家の覚悟を
安倍政権から感じられないだけでなく、
旧民主党政権でも感じられなかったと自省する。
民進党など野党を含めた政治全体への告発と受け止める。
最後に、生活の党の小沢一郎共同代表です。
・「田中先生がキャッチフレーズに掲げた『決断と実行』が
いまの社会に欠けている。精神的な不安定さといえるかもしれない。
強いリーダーシップに引かれている」と解説する。
そして、記事は、次のように結んでいました。
『角栄氏を懐かしむ民意からくみ取る教訓はないだろうか。
角栄ブームはいまの政治に警鐘を鳴らしている。』
う~む……、私が思うに、
国家財政の悪化や脆弱な社会保障体制などもあって、
政治家が「実現可能な夢と希望を語ることができなくなった」
からではないでしょうか……?
そういえば、かつて読んだ『田中角栄~戦後日本の悲しき自画像』
『戦後民主主義の中から生まれ、
民衆の情けを揺さぶり続けた男の栄光と蹉跌』と書かれていました。
「民衆の情けを揺さぶり続ける」のが、今の政治に欠けているのかもしれません。
(偉そうなことを書いてゴメンナサイ……)
さて、Kちゃん、昨日はコメントありがとうございます。
夫婦仲睦まじくて羨ましい限りです。
筋肉隆々となったKちゃんとの再会を楽しみにしています。