今日16日の朝日新聞一面コラム「折々のことば」は、原作詞・不詳の
『あなたが か弱い足で立ち上がろうと私に助けを求めたように
よろめく私に どうかあなたの手を握らせて欲しい』という言葉で、
いつものように、鷲田清一さんの次のような解説がありました。
『年老いた私がときに下着を濡(ぬ)らしたりしても、
あなたには、あなたを追い回して着替えさせたあの日のことを思い出して欲しい‥‥。
やがて逝く人から送る人に宛てられた切なる想(おも)い。
ポルトガル語で書かれた作者不詳の詩に、シンガー・ソングライターの樋口了一が旋律をつけた曲
「手紙~親愛なる子供たちへ~」(角智織〈すみともお〉訳詞)から。』
最初に、この「ことば」を読んだとき、私は「夫婦間」のことを言っているのかと思いました。
続く鷲田さんの解説を読んで、ようやく「親子間」のことだと分かりました。
それにしても、この「ことば」を繰り返し読むと、不思議と胸に迫るものがあります。
名言というのは、案外、著名人というよりも、
世間一般の人々が日常に発する言葉の中にあるものなのかもしれません‥‥。
さて、今日は七十二候の「菜虫化蝶(なむしちょうとなる)」です。「暮らしの歳時記」のHPでは、
「青虫が紋白蝶になる頃で、菜の花が咲いてまさに春本番」という解説がありました。
私は、今月4日に黒色の初蝶に出合いましたが、もうすぐ菜の花の周辺を乱れ飛ぶ、
紋白蝶の姿を見ることができるかもしれません。