七十二候では「蚕起きて桑を食う」(5/21~5/25)が始まりました。
その「小満」について、昨日の日経新聞「NIKKEI The STYLE」には、次のような解説がありました。
『陽気が満ち、樹木が青々とした葉をつける頃。
対照的に地平線を黄金色に染めるのは、ピンと背筋をのばしたムギです。
その様は「麦の秋」という季語がぴったり。この場合の「秋」は実りの季節という意味。
農業が中心だった日本人にとって、実り=秋だったことに由来するのでしょう。
ムギの刈り入れ時は、5月21日から始まる「小満」の頃。
万物が成長していく様子を表しており、タマネギやアスパラガスなどもすくすくと育ち、
旬を迎えます。空へ向かってサヤがなることから名がついたソラマメも、小満が収穫時期です。
茹でても焼いても美味しいソラマメは、世界最古の農作物のひとつで、
有史以前から人々に愛されてきました。ソラマメは、形から「蚕豆」とも書かれます。
5月頃から本格的に始まる養蚕では、食欲旺盛なカイコにえさのクワをたっぷり与えます。
風がさわやかですごしやすい陽気は今のうち。
梅雨の前触れである「走り梅雨」がやってくると、本格的な田植えの時期です。』
さて、愛媛県産の裸麦は日本一の生産量で、
そのなかでも私の故郷・松前町は、県内有数の裸麦の産地となっています。
都市化の進展によって、町内の農地は年々減少しているものの、
「黄金色の光景」は、子どもの頃から慣れ親しんだ「原風景」でもあります。
それはさておき、ソラマメは「蚕豆」とも書くことを、この歳になって初めて学びました。
そういえば、もう何十年もカイコの実物をみていないような気がしますが、
恥ずかしながら、私がカイコで思い出すのは、ソラマメではなく、
子どもの頃に熱中した怪獣映画に登場する「モスラ」なのです‥‥。(苦笑)