巷では、シンクタンクによる
「アベノミクス」の総括に関するレポートが散見されるようになりました。
そのようなレポートの中でも、今月4日付けの「溜池通信vol.698」が大変勉強になりました。
このレポートの中で、「かんべえ」さんは、次のように述べられていました。
『アベノミクスという言葉を、
「再登板以降の安倍内閣の経済政策全般を指すもの」と捉えるなら、
その最大の特色は「プロ・ビジネス政治を8 年近くも続けたこと」であろう。
その前の民主党政権時代、企業経営者は「経済6 重苦」を嘆いていたものだ。
①超円高、②法人税、③FTA の遅れ、④高い電力価格、⑤労働規制、⑥環境規制の6 点である。
これらがすべて安倍時代に解消したわけではないが、
とりあえずすっかり忘れ去られていることは、経済界としてご同慶の至りである。
~ (中略) ~
経済界から見た場合、安倍内閣は基本的にありがたい政権であった。
東京五輪の誘致でもインフラ輸出の後押しでも、政府が先頭に立ってくれた。
一方で「春闘における賃上げ要請」や「コーポレートガバナンス改革」にみられるように、
積極的に企業経営に口を出す政権でもあった。
ひとことで言えば「ハンズオン」であり、
「政府は何でもできるし、やらなければならない」という姿勢であった。
もっとも昨年7 月の「対韓国輸出規制」などは、
政治目的による民間取引への介入だったのではないかと筆者は受け止めている。
ともあれ、「プロ・ビジネス政治」といい「グローバル路線」といい、
当今は国民の支持を得にくい方針である。
それでも安倍内閣は、安定政権で長期間にわたって実践してきた。
アベノミクスの意義といえば、その一点に尽きると言えよう。』
はぃ‥、私は安倍内閣時代の、2度の消費税増税を高く評価したいと思っています。
このような国民に不人気な政策は、「政治の安定」がなければ、到底できなかったことです。
‥‥というか、私の本音は、自民党・安倍内閣の積極的な評価というよりも、
「民主党政権時代の悪夢は、もう二度とコリゴリだ」という、「その一点に尽きる」と思います‥‥。