「フーテンの寅さん」の映画を観ると、いつも決まって心が和み、幸せな気持ちになれるのはなぜなのか‥‥。
その気持ちを、上手に自分の言葉で表現することは、なかなか難しいものがありますが、
その気持ちを代弁してくれているような記事に出合うことができました。
今日の愛媛新聞「テレビ・芸能」欄に掲載された
「ニッポン娯楽映画縦断~第4部寅さんと日本人の半世紀」という記事がそれで、
次のようなことが書かれていました。
『‥‥第1作から第48作「寅次郎紅の花」(95年)まで、寅さんは日本全国を旅した。
北は北海道から南は沖縄まで。
全国各地からロケ誘致運動があり、結局行かなかったのが埼玉県、富山県、高知県だけだった。
寅さんは新幹線や飛行機には数えるほどしか乗っていない。
トランク一つ下げて、在来線でのんびりと「風の吹くまま、気の向くまま」の旅を続けた。
〝懐が旅先〟で木賃宿に泊まれないときには、神社の軒先や駅のベンチで寝ることもあった。
山田監督と撮影の高羽哲夫は、経済発展により失われつつある各地の風物をフィルムに収めた。
ぼくたちは、人情あふれる物語と同時に、
変わりゆく時代の変わらない風景を、映画で体感することができる。
寅さんが歩いた日本の姿は、昭和から平成にかけての日本人の生活の記録でもある。』
う~む、なるほど‥‥。
「変わりゆく時代の変わらない風景」を、私も映画で体験することができたのですね‥‥。
そうすることで、自分自身が生きてきた人生も、追体験することができたのですね‥‥。
なるほど、そうであるならば、繰り返し同じ映画を観ても、その魅力が色褪せない理由がよく分かります。