今日は湿度が高く、蒸し暑い一日となり、午後5時頃からは激しい風雨となりました。
辺り一面、日が暮れたように薄暗くなっています‥。
さて、今日の日経新聞「Deep Insight」は、
「ロシア反乱、中国の悪夢 習氏が恐れるプーチン氏の末路」というタイトルの記事でしたが、
その冒頭には、次のようなことが書かれていました。
指導者は愛されるよりも、恐れられるほうが望ましいと説いた。
プーチン・ロシア大統領は、この古典の信奉者とされる。
だが、彼が熟読すべきなのは、同書の次の教えだ。
「傭兵(ようへい)は役に立たず、危険だ。団結力がなく、権力に飢え、規律がなく、不誠実である」
ロシアの軍事会社ワグネルによる反乱は、いったん鎮まった。
だが、これは正常化への一歩ではなく、混乱の序曲だろう。‥‥』
この文章を読んで、塩野七生さんの「マキアヴェッリ語録」を読み返し、
該当箇所を探してみたところ、次のような記述がありました。
『金銭で傭うことによって成り立つ傭兵制度が、なぜ役立たないか、の問題だが、
その理由は、この種の兵士たちを掌握できる基盤が、支払われる給金以外にないというところにある。
これでは、彼らの忠誠を期待するには少なすぎる。
彼らがその程度のことで、傭い主のために死までいとわないほど働くと期待するほうが、甘いのだ。
だから、指揮官に心酔し、その下で敵に勇敢に立ち向かうほどの敢闘精神は、
自国の兵士にしか期待できない。
いかなる政体をもつ国家であろうと、それゆえ、国家を維持していこうと望む者は、
自国民を武装させ、自国民による軍隊を持たなければならない。
これは、歴史上、力を使って大きな成果をあげたすべての人に、共通してみられる特色である。』
先日視聴したNHKスペシャルでは、たしか、26ものロシアの民間軍事会社の戦闘員が、
戦いの最前線に配置されているとのことでした。
マキアヴェッリのこの「教え」を、読んでいるのでしょうか?
ちなみに、さきほどの「マキアヴェッリ語録」には、次のような教訓もありました。
『一軍の指導者は、一人であるべきである。』
『一個人の力量に頼っているだけの国家の命は、短い。』‥‥。