先月28日に放映されたNHKスペシャル『難民大移動~危機と闘う日本人』を観て、
シリア難民の過酷な実態を知り、少なからぬ衝撃を受けました。
番組ではいくつか印象に残った言葉や映像がありました。
・15歳のシリアの少女は「天文学者になりたい」という希望がありながら、
難民受け入れ先で彼女のような子どもが勉学することは困難な状況にあること
・子どもたちから勉学の機会を奪うということは、
将来のシリア再興のための有為な人材を失うということ
難民の保護と支援を専門に行う国際機関
UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)で献身的に働く
若い日本人職員の姿にも胸を打たれましたが、なによりも
困難な状況で見せるシリアの方々の涙に、胸がつぶれる思いがしました。
今日、ビデオに録画しておいたこの番組を観て、
探しものを見つけることをやめにしました。
高い志を持って異国の地で懸命に働く若い日本人女性の姿を見て、
無為な時間を過ごす自分が、とてもつまらない人間に思えたからです。
先日読んだ、アドラーのNHKテレビテキストには、
『自分自身の幸福と人類の幸福のためにもっとも貢献するのは共同体感覚である』
『現実はこうなのだと現実を追認するだけでは世界は変わらない。
理想だけがこの現実を変える力を持っている。』という言葉がありました。
すべての人が他者を仲間とみなして、互いに協力する世界は
果たして実現できるのでしょうか?
いろいろと考えさせられた日曜日でした。