しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

世界をハラハラさせること

今日3日の日経新聞「風見鶏」を読むと、

トランプ氏が米国大統領選挙に勝利するかのような内容でした。

だって、記事のタイトルからして『「トランプ大統領」と世界』……。

 

記事では、仮にトランプ候補が勝利した場合の世界が、次のように書かれていました。

『トランプ政権下の世界は、超大国の米国が国際社会から孤立する危険が高い。

 中東、中国、ロシア政策に米国が孤立主義をとれば、世界の安全保障は重心を失う。

 その場合、各国はどう対応するか。

 対米協調の形で続けてきた安全保障協力のあり方を

 見直さなければならない場面さえ予想される。世界的な軍拡にもつながる。

 米国民がトランプ候補を選ぶことになれば、

 トランプの米国とG7の他の国との間に価値観の溝が生じる結果になる。』

 

う~む、記事が指摘しているように、

『今回の米大統領選挙の結果は、いつになく深刻』ですよね……。

このトランプ氏に関しては、「かんべえ」さんが、

今月1日の「溜池通信・不規則発言」に、次のようなメモを書かれていて、

これがとても考えさせられる内容でした。

 

ポピュリズムは繰り返す。今、トランプが言っているようなことは、

 ほとんどが1992年にパット・ブキャナンが言っていたこと。

・アメリカ独自の孤立主義的な伝統に、世界同時発生的な排外主義が加わった。

保守主義運動は、今まで思っていたほど知的なものではなかったのかもしれない。

・トランプ現象を生んだのはオバマ大統領の存在。

 2008年と2016年はワンセット。

・格差よりも問題なのは、低所得層がエリートからネグレクトされてきたこと。

 

これ以下の記述は省略しますが、「なるほどそういうものか…」と思いました。

特に、2008年と2016年がワンセットで、

「トランプ現象を生んだのはオバマ大統領の存在」という指摘は、

歴史の大きな潮流を感じさせます。

また、「保守主義運動が思っていたほど知的ではない」という指摘については、

私にも理解できるような、もう少し具体的な解説があればと思いました。

 

米国の対岸の日本でも、今夏は参院選挙が執行されます。

18歳から20歳までの若者の民意がどのように反映されるのか、

先行き不透明な経済情勢に、政治家は有効な対策は打ち出せるのか、

いろいろと課題はありますが、

少なくとも首相を直接選ぶ選挙ではないので、

米国のように「世界をハラハラさせる」ようなことはないのかもしれません。

(のん気に構えていていいのかどうかは疑問がありますが……。)